孤独な雨

悲しみは雨のように降り続く。桃水詩集。

楽園

真白なキャンパスに、空と海と大地を描いた。

空には鳥を飛ばせ、海には魚を泳がし、

大地には、植物と動物を棲ませた。

この絵はやがて、楽園となった。

 

僕はこの楽園に、人を置くのをためらった。

人が楽園を破壊してしまうのを知っていたからだ。

人は僕に約束をした。楽園を破壊しないと。

人は約束を破り、快適さを求め、楽園を破壊した。

 

それでも僕は、人を愛することをやめなかった。